2020年1月13日

ODAアフリカ視察報告②

【宇都隆史Facebook投稿より】
皆さん、アフリカよりこんにちは!
現在、参議院のODA視察でタンザニアに来ています。
朝から、日本の草の根文化無償資金協力で支援したタンザニア野球連盟の野球グランド整備事業を視察しました。
青年海外協力隊のボランティアスタッフ2名が、子供達の教育のため、野球を教えています。(野球を通じて、日本式の人間形成教育、しつけやマナー、礼儀作法を教えている)
実はタンザニアでは、学校教育のカリキュラムに「体育」が無いそうで、オリンピック等の国際大会に出場できるような選手層の厚みがまるでないとのこと。
さらに一時は、「スポーツは経済発展にとって有益とならない」との理由から国策としてスポーツを禁止していたほどだそうです。

この野球グランドには「甲子園」という名前がつけられ、今ではタンザニアの全国大会の聖地になり、5年ほど前は数チームしかなかった野球チームが、いまや約30チームにまで増えたそうです。タンザニアのスポーツ大臣からも感謝されているとのことでした。
いつか、タンザニアの甲子園で育った子供達が、日本の社会人野球やプロ野球で活躍する日が来ると良いですね。
野球グランドの後は、市内の布市場に出かけて、市民文化に触れました。アフリカらしい色鮮やかな織物の数々。染色されて布の発色が日本の染物とは違う感じを受けました。
2件目に視察したのは、グレザニ交差点の橋梁整備事業です。
急速な発展と人口増加をしているダルエスサラーム市内の要となる交差点で、朝夕の通勤退社のラッシュ時は、時速700mの混みようだそうです。
現地では三井住友建設さんが事業を受注し工事にあたってました。現地の従業員も40〜50人程度雇用し、特に安全管理や技術取得に力を入れて作業をしているとのことでした。
現地で雇用する工事関係者ですが、少し上の技術職になると、日本円で月給25万円程度の処遇で募集をかけないと集まらないとの事で、人件費の高いのに驚きました。
3件目の視察は、ムヒンバリ国立病院です。タンザニア最大の国立病院で、高度医療や集中治療なども可能な施設と装備が整っています。日本からは助産師の青年海外協力隊員が派遣されており、病院内における「カイゼン活動」を通して、医療活動の効率化合理化や、安全管理の徹底に努力している現状を確認しました。
思った以上に衛生的でしっかりと管理された病室でした。特に新生児のICPUを見せて貰いましたが、こちらでは胎児が2500gくらいになるまで安定的に母体内で育てるという発想がまだまだ薄く、2000g以下で産んでしまうケースや母親の身体を優先した早産のケースも多いとのこと。特に伝統的な食生活(油物が多い)を原因とした、高血圧や妊娠中毒症の母親が多いとのことでした。
保険は「国民皆保険」にはなっておらず、公務員は保険に加入しているが、多くの一般家庭では無保険で、病院代が支払われないことが多いため、医療保険制度の確立も今後の課題であるとのことでした。
最後の視察は、タンザニア国立博物館です。ここタンザニアは、人類誕生の地とされ、1963年オルドバイ渓谷から、約170万年前の猿人の頭蓋骨が発見されました。現在存在する世界最古の人類の祖先の頭蓋骨です。
国立博物館には、その本物が適切な環境下で保存されており、今回は特別にそれを見せて頂くこともできました。
アフリカにはタンザニア以外にも、様々な壁画等の人類の祖先の軌跡があり、それらが適切に保存され観光資源等に活用されていないことがことが多く、とても残念です。文化的にも学術的にも、今後世界的な視野でサポートしていく必要があるでしょう。
ハードな二日目でしたが、とても内容の濃い視察ができました。
(続く…)
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